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2006年1月29日 (日)

小泉首相は壊れてしまったのか?

これまでも,小泉首相の言動はワケのわからないものが多かった。
有名なもののひとつとして,「大きな目的のためには小さな公約を破っても問題ない」といった発言があった。ムチャクチャである。しかし,理屈として一理あると言えなくもない。だから,こういった台詞を開き直って堂々と言われてしまったら,論理的に反論するのが難しくなって野党なども困ってしまうのである。
このように,これまではムチャクチャとはいえ「屁理屈」発言が多かったように思う。

しかし,最近の発言,特に以下の3つ,
(牛肉問題)「想定外の事態には輸入を停止するという安全委員会の報告のとおりにやっている。責められるべきはアメリカで日本ではない」
(ライブドア問題)「これまで持ち上げて,掌を返したように批判するのはどうか」
(皇室典範問題)「男系維持派は,女系維持だと愛子様が天皇になって男の子が生まれても天皇になれないことをわかっているのか」
これらは,「屁理屈」にすらなっていないのではないか。

牛肉問題では,安全委員会は諮問に答えることが役割であって,決定責任は政府にある。首相の言い方は委員会の方が政府より権限があって,その指示に従っているのだから問題ないという言い方である。また,たとえ責任の第一は米国にあるとしても,それは国際的な責任問題の話であって,国内的には,政府の決定の延長で問題が生じた以上,国民に対する責任は政府にある。しかも,アメリカの検査態勢を疑問視する声が極めて多いのを押し切って再開したのに,「想定外」とは言えるはずがない。どう考えても「想定内」である。

ライブドア問題では,マスコミのそのような姿勢を批判するのであれば,自民党としては堀江氏の考え方の支持を貫くべきである。「遵法の一線を越えたのは良くないが,超えない限りは堀江氏と同様の考え方,手法を自民党は支持する」と言わなければおかしい。つまり,選挙段階で支持していた部分に関しては現在も支持すると言わなければ,マスコミを批判するのは矛盾する。

皇室典範問題に関しては,もう,我が耳を疑う。女性・女系容認であれば,愛子様のお子様が男の子かどうかは全く関係ないはずである。首相の言葉は,「とりあえず愛子様に天皇に即位して貰って,男の子が生まれればまた男性天皇に戻せるのに,その可能性を消していいのか」という意味である。これは,「男系維持」の考え方を全く理解しておらず,皇位継承を一般人の「家督相続」と全く同列視した上で,「本当は男性が良いけれど仕方ないからとりあえずピンチヒッターを愛子様に務めてもらおう」という単純な女性蔑視の考え方である。「男系維持」は男性であることに意味はなく「これまで男系だったから男系」というだけで決して女性蔑視ではないのに対し,単に「家督相続は男子優先」の考え方は女性蔑視である。「男系維持は現実的に無理である」というならまだ分かるが,首相のような意見を持つ人は,日本中の女系容認論者の中にも皆無ではないだろうか。また,男系維持論者を見下した言い方であるが,現皇族や元皇族の方に男系維持支持を表明しておられる方がいるのに,たかが一時の首相である小泉さんが皇室問題に関してこれらの方々を見下せる資格があるというのだろうか。

このように,何万歩譲っても屁理屈とも言えない暴論を口にするのは,小泉首相が何かに追い込まれて焦っているのか,それとも,全く思考力を失ってしまっているのかくらいの理由しか考えられないと思うのだが,どうだろうか。

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コメント

こんにちは。
小泉首相の場合、「壊れてしまった」のではなく、「既に壊れている」または「はじめから壊れていた」と私は思っています。
この記事については私もほぼ同感です。まあ、私の場合「バカ丸出し」だねぇなんて下品な言葉になっちゃいますが、そう思いました。
でも、こんな人の支持率が高い国って一体どうなっちゃってるんでしょうね?

投稿: ゆうき | 2006年1月29日 (日) 16時21分

ゆうき さん,コメントありがとうございます。
そうですね(笑)。
ある意味,もともと「壊れている」と私も思います。根本的には壊れていても,ムチャクチャながらも,ある意味狡猾に振る舞ってきたのが,このところ支離滅裂になっているように感じています。
他所のブログ(レッツら さんのブログ)でコメントさせていただきましたが,女系天皇の件に至っては,正直に言えば聴いた瞬間に「こいつ絶対アタマおかしい」と思いました。これは,自分が男系維持論者だからではなく,あまりにも言ってることが支離滅裂だからです。
ほんとうにどうなっちゃってるんでしょう。

投稿: WontBeLong | 2006年1月29日 (日) 18時37分

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