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2006年2月21日 (火)

「士農工商」は前近代的な概念か?

「士農工商」という概念,儒学の考え方のようだが,具体的に江戸時代の社会制度にどのように反映されていたか自分は浅学で知らない。
漠然と,支配階級で人の範となる武士,生産の基本である農業を担う者,形ある製品を作り出す者,そして,モノやサービスを右から左へ動かして利益を得る賤しい者,のように理解している。
単純に言って,「士農工商」,左から順に名誉が高く,右から順に収入が高いというものだと思っている。
自分はこの考え方は安定した社会をつくる上でとても有用だと思っている。

完全に自由競争社会であれば格差が広がり荒廃する(レッツらさんのブログでも懸念されているような格差社会),完全平等社会であれば活力がなくなりやはり荒廃する,そのバランスをとるために,名誉をモチベーションとして生きる人と,収入をモチベーションとして生きる人がバランスよく存在すれば社会は安定するのではないだろうか。

現在の日本では,「商」がもてはやされ一部は莫大な富を得て,「士」は尊敬の対象にならず一部は不当に儲け,工業生産や農業生産は多くを海外に頼るようになっている。人生のモチベーションがどんどん収入に偏って行っている。

「商士工農」といったところだろうか。

職業に貴賎はない」というのが現代の教育であろうが,貴賤がないなら序列は収入でしか付けられない。儲かる職業が人気が出て,儲ける努力が報われるように市民は要求するようになり,つまり格差を是認,助長する風潮になるのは自然の成り行きと思われる。

ついでに言えば,皇族でさえも「職業の一種」と捉え,さらに「貴賤はない」と捉えてしまうと「タダの人」になってしまう。

教育の場で「商売人は賤しい」と教えることは難しいであろう。しかし,何らかの形で「士農工商」の考え方を教育するとともに,社会システムに取り入れることが必要ではないかと思うのだが,どうだろうか。

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» 山崎行太郎さんの記事は真髄だなあと思う。 [小泉内閣の支持率が一桁台になるまで]
文藝評論家=山崎行太郎さんの『毒蛇山荘ブログ日記』に格差社会の論点を見事に書かれている記事がありました。私も今までいろんな視点から格差社会の広がりを是正する必要について書いてきましたが、端的に書けたかどうか、正直言えば、自信がなかった。でも... [続きを読む]

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