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2007年3月10日 (土)

パートの厚生年金適用拡大は本当に「再チャレンジ支援」のためか?

法案が提出されるであろうパートの厚生年金適用拡大は,「再チャレンジ支援」を騙った詐欺行為のように感じたので一文書いてみる。

読売新聞の記事だけを元にほとんど予備知識なく書くので,見当違いな部分が多いかも知れないが,「ド素人」なのでご容赦願いたい。

新聞記事の見出しは「パート20万人に年金適用拡大、月内にも法案提出」であり,現在,労働時間が「おおむね週30時間以上」であるパート労働者の加入基準を拡大する政府案に関するものである。
新基準は「週20時間以上」働くパートのうち,〈1〉月収9万8000円以上(年収117万円以上)〈2〉勤務期間が1年以上などの条件を追加したものとのことである。
当初,追加条件はなかったが,負担増を嫌って反対する小売業界や飲食業界に配慮して条件が緩和されたとのことである。

安倍首相は,この適用拡大を「再チャレンジ支援策」の一環とし,パートへの年金を増やし,「老後生活における格差を拡大させない」ためのものとしているとのことである。

果たしてこれは本当に再チャレンジの支援となるのであろうか。

厚労省の言い分としては,国民年金に加入しているパート労働者が厚生年金に変更されれば,本人の負担が約半減するとのことである。しかし,サラリーマンの妻など「第3号被保険者」は現在は年金保険料の負担がないため,負担の純増になる。

これを政府側から見れば,厚生年金の保険料の半分は雇用主から納められるため,3号被保険者からの納付が増える分,保険料収入は増えることになる。
「再チャレンジ支援」などと言いながら,単にこれが狙いなのではないだろうか。

前にも書いたが,年金は,将来のために掛け金を納めるという自助努力のシステムではない。現在の受給者のために若い世代が負担するという,相互扶助のシステムである。
今,厚生年金の保険料を納めたからと言って,将来の受給がどうなるかは未定である。

それをきちんと伝えずに,「将来に年金を受け取る権利を与えてやる」といった言い方で,「再チャレンジ支援」と銘打って保険料を払わせるのは,詐欺に近いのではないかと思うのだが,どうだろうか。

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コメント

久しぶりの更新をみて、安心しました。
さて、小生の住んでいる市では、国民健康保険料の支払い義務のある人のうち、約 30%の人が保険料を滞納しているのだそうです。
ですから、将来の年金一元化をにらんで、パートの厚生年金化は、年金加入者の滞納を減らす目的だろうと思います。
ところで、現在小生の母親は、寡婦年金をいただいておりますが、知らないうちに毎年のように支給額が減っております。
なのに、地方税などの税金が増えて、このままの調子で行けば、年金をいただけなる日も間近だろうと思います。
小生は、国鉄の民営化のときから、年金制度はおかしい制度だと繰り返し申してきました。
少子高齢化の社会になれば、年金制度が破綻することは、専門家でなくても割り算ができる人なら容易に予想がつくものだと思います。
小生以降の世代は、制度の恩恵は受けづに、差引勘定が損だと思います。
こうした制度は、途中でやめるわけにもいかず、困ったものだと思います。
もし、日本に革命が起きて、年金制度を破綻させてしまったら、その革命を起こした人は末代に亙って恨まれることでしょう。
しかし、無理に継続させても、国民に重い負担をかけるものですから、どちらに転んでも、若い世代の年金加入者が憂き目に遭うことは間違いないでしょう。
それとも戦争になって、すべての制度を破壊させてしまいますか ?
それだけは絶対に避けたいですね。
国家や地方の負債が合計して 1,000兆円を超えたといいます。
そんな日本が、年金制度を健全なものにできるのでしょうか。
なにか妙案がないでしょうか ?

投稿: あらま | 2007年3月11日 (日) 23時07分

あらま さん,
お気にかけて頂きありがとうございます。なんやかやと忙しく,更新するヒマがありませんでした。
国民年金の滞納対策ですか,なるほどそういうこともあるのですね。
また,年金制度が危ういもので,今となってはなかなか悩ましいものだというのも,その通りでしょうね。せめて社保庁がダブついた資金を将来のために備蓄できれば多少は足しになるかとも思いますが,正反対のことをしてきていますし。
それにしても,ネット上でもあまりこの問題は取り上げられていないように感じるのですが,私が忙しくてあまり多くを見ていないからでしょうか。

投稿: WontBeLong | 2007年3月12日 (月) 22時58分

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