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2007年5月31日 (木)

社保庁を「非公務員型」組織とすることに何の意味があるのか?

年金問題に絡めて,今国会で社会保険庁改革法案が成立させられようとしている。

社会保険庁を廃止して,特殊法人「日本年金機構」を作り,その職員は「非公務員型」にするという。
「非公務員型」,現在ある独立行政法人の多くもこれになっているが,単に与党に都合の良いように社会システムをいじられているようにしか思えない。

安倍総理を始めとして,政治家は「これまでの社保庁は親方日の丸体質」などと批判する。
これには極めて強い違和感を感じる。
社保庁などの官庁の職員は,大臣や長官の部下である。その大臣らの責任者は総理大臣である。
彼らは,自分に管理監督責任がある者達について,他人事のように批判する。
これは,国民の公務員批判に乗じて保身を図ろうとする,極めて卑怯な行為ではないだろうか。
かつて,バブルに踊り廃業に至った山一証券の社長が,記者会見の場で,「みんな私達が悪い,社員は悪くない」と涙を流して訴えたシーンが思い出される。

社保庁の職員が結託して命令に背いたのならまだしも,5000万件の年金記録を宙に浮かせたときも,社保庁は首相や大臣の監督下にあったのである。
(だからといって,安倍首相が菅直人氏を名指しで批判したのも非常に見苦しかったが。)

自分たちの部下である公務員を,他人事のように批判し,いつの間にか「非公務員型」と称して自分たちに責任が及ばないようにしてしまっている。
「非公務員型」と言えども,給料など法人の運営費は税金で賄われている。国民にとっては,実質的に公務員と違いはない。
しかし,政府は「非公務員」が何をしようと直接的な責任を問われず,罰だけを与えることができる。

また,今の社保庁の問題などの基を作った者たちは昔の幹部であり,のうのうと高給や退職金を受け取って何の責任も問われない。
希望と志を持った,善良で有能な若い職員も多数いるであろうに,いつの間にか「非公務員」にされてしまう。

一部の公務員に,批判されるべきところはあると思うが,それに乗じた政治家に目をくらませられないよう国民は注意するべきではないかと思うのだが,どうだろうか。

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2007年5月30日 (水)

年金問題で国民はここまで馬鹿にされて良いのか?

与党は,今日の衆院厚生労働委員会で,年金時効停止特別措置法案を野党の反対を押し切って強行採決した。

いくつかの新聞社のWebサイトを見る限り,朝日新聞がやや詳しく書いている他は,「支給漏れの時効を無くす法案を与党が委員会で可決した」,「5000万件の宙に浮いた記録は政府がきちんと調べると言っている」,「野党は審議が足りないと猛反対している」程度のことしかわからない。

5000万件のうち,政府がある程度積極的に調査するのは2880万件だけであり,それでも1年で作業するには多すぎて実際に確実に行われるとは信じがたいことや,その他,領収書以外で確認する方法などの具体的な内容が示されておらず,果たして支給されるべき人達のどの程度が救済されるのか,全く見通しが立っていないことは,これらの記事ではわからない。

ちらっとニュースを見る程度では,「せっかくの救済措置に何でも反対する野党が噛みついている」ように見えかねない。

また,この時期に半日の審議で強行採決するのは,選挙の頃にはほとぼりも冷めているといようとの目算があるだろう。

要するに,大多数の国民は,大して新聞やニュースも見ず,野党を信頼しないように与党に誘導されるので,無党派層は投票すらしないか,しても消去法で与党に投票すると考えているのであろう。

年金という,極めて全国民の生活に密着した問題でさえ,与党にここまで馬鹿にされて,国民はもっと怒るべきではないかと思うのだが,どうだろうか。

[記事作成後にTBさせて頂いたブログ]
さぁ みんなで語り合おう「消えた年金」問題
お玉おばさんでもわかる政治のお話 年金の問題は右派とか左派とか関係ない。

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2007年5月28日 (月)

松岡利勝農相はサムライだったのか?

松岡利勝農相が自殺を図り,亡くなった。ご冥福をお祈りしたい。

遺書があったそうだが,そのようなものの真偽も不明であるし,国民が真相を知ることはないであろう。

単純に正義のためであれば,生きてすべてを明らかにするべきであった。
しかし,一般市民には計り知れない複雑な状況に置かれる大臣という職にあって,種々の事情により,生き恥を晒すよりも,また,様々な責任を負って自ら死を選んだということであれば,サムライとして潔い死に様ではないかと思うのだが,どうだろうか。

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2007年5月23日 (水)

国会でのらりくらりと答弁する安倍首相は,子供たちに対して恥ずかしいとは思わないのか?

衆院予算委員会で,松岡利勝農相の光熱水費問題に関して,詳細の公表をしようとしない農相について,民主党の岡田克也氏が安倍首相に対して,「農相が説明責任を果たしていると総理が思うかどうか,YesかNoで答えを」と迫ったが,安倍首相は「法律に求められているなかで説明を果たした」と答えた。

首相自身の考えをYesかNoでと求めたのに,のらりくらりとかわす安倍首相の姿は,実に醜悪なものだと思う。

「美しい国」,言葉だけ見れば大変結構なことである。
新教育基本法の前文には,「真理と正義を希求し,公共の精神を尊び,豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期する」とあり,これも字面だけ見れば極めて望ましいことである。

安倍首相は,答弁する自分の姿を,「美しい国」を創って欲しいと願い,「真理と正義を希求し,公共の精神を尊」ぶ青少年たちに見せて恥じるところはないのかと思うのだが,どうだろうか。

[記事作成後にTBさせて頂いたブログ]
日本がアブナイ! 松岡問題、9条改憲隠し?、石川・漫画で人気とり~安倍自民党は 国民をバカにし過ぎ!+衆参同日選

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2007年5月22日 (火)

辺野古の調査で国民に銃を向けた自衛隊は何を守ろうとしているのか?

米軍普天間飛行場の移設の動きが進められている名護市で,民間業者に委託された環境調査に,市民団体による妨害を牽制するために自衛隊が動員されるという事態が発生した。
自分は,移設問題に関して知識が少なく,それ事態に関してここでは述べないが,このような形での自衛隊出動は極めて大きな問題ではないかと考える。

[関連新聞記事]
読売新聞 シュワブ沿岸部海域で施設局が調査開始、海自潜水員も参加
毎日新聞 在日米軍再編:普天間移設先の現況調査、海自が異例の支援
琉球新報 海自の代行を示唆 辺野古事前調査
琉球新報 海自の警備行動選択肢 防衛相、認識示す
西日本新聞 普天間移設調査 「なぜ自衛隊動かす」 反対派反発 識者「法的根拠ない」

これらの記事を読むと,掃海母艦「ぶんご」を派遣し,海自隊員ダイバーを作業に参加させたのは,反対運動者を威圧するとともに,不測の事態下でも確実に作業を遂行するためであることは明らかである。

これは,自衛隊が治安維持のために国民に銃を向けたに等しい。
不審船が海上保安庁の船へ射撃したり,中国の原潜が領海を侵犯したのと同等の事態として扱われている。
米軍基地移設に市民が丸腰で反対を叫ぶことが,我が国に対する危険として上のようなことと同等なのだろうか。

拳銃を持った男に若き警察官が命を奪われるという事件の一方で,丸腰の市民に自衛隊が対峙するとは何とも皮肉である。

自分もそうであるが,今回のことで国民は,一部の権力者がなりふり構わず力ずくで国民を支配しようとしていることを確信するべきではないかと思うのだが,どうだろうか。

[記事作成後にTBさせて頂いたブログ]
華氏451度 普天間飛行場移設問題とマスコミ
日本がアブナイ! 日本は戦争支援国?+沖縄の基地調査に自衛隊出動+集団的自衛権+田中2千本安打

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2007年5月16日 (水)

安倍首相の防大卒業式での訓示は最高指揮官として不適切ではないか?

民主党の小沢一郎代表が安倍首相との党首討論で,「危機に臨んで、自らの信ずるところに従って的確な決断をすることが必要」と防衛大学校卒業式で安倍首相が訓示したことを批判した
この論議は一般にあまり評価されていないようであるが,自分は,安倍氏の首相としての不適格さを十分に際立たせたように思う。

安倍首相は討論中に,周囲に向かって「この心構えがどこかおかしいでしょうか?」と呼びかけていたが,本当にわからないのであろうか。

首相は自衛隊の最高指揮官である。にも関わらず,自分の命令と隊員の信念が異なるものであれば,命令に背いても良いとでもいうのであろうか。

また,首相は,冒頭で書いた台詞の前に,「危機に直面した場合,右と左を足して二で割ったような結論を出しては不適切」ということを述べている。
この訓示が,個別具体的な行動場面を想定しているのであれば,極めて卒業生を馬鹿にした内容であろう。
単なる社会人としての心構えならともかく,多数の部下の生命を預かる自衛隊幹部になる者たちである。背広を来た人間に言われなくとも,そのようなことは当然わかっているはずである。
その程度の緊張感を持っていないと思われたのであれば,本人たちは心外であろう。

安倍首相は,社会情勢に鑑みて緊張感を持つように言いたかったのであろう。内閣メルマガにもこのことを誇らしげに書いている。しかし,結局,目の前の卒業生たちの生命を自分が預かるということをわかっていないという,自分自身の緊張感の無さを露呈しただけではないかと思うのだが,どうだろうか。

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2007年5月15日 (火)

自民党はなぜ国民投票法に最低投票率規定を設けようとしないのか?

自民党の保岡興治氏が,先刻,報道ステーションで国民投票法案に最低投票率の規制を設けない理由としてボイコットの問題を挙げていたが,その説明の中での例で投票率が35%と40%の場合を想定していた。このことに,自民党の思惑が見えるのではないだろうか。

政府が,真摯に憲法改正について国民に説明し,賛否に関わらず国民の関心を十分に引き起こせば,投票率が40%ということはないであろう。
自民党は,民放や公務員労組,教員労組などの口を封じ,普段から政治に無関心な国民は家で寝ていてもらい,投票率は低くして,その少ない投票を関連団体の組織票で固めてしまおうとしているのだろう。
野党や,自分のような最低投票率規定を求める国民は,それを危惧していると考える。

保岡氏は,「投票率40%で賛成票がその60%だと全国民の24%の賛成となる。投票率が35%でその80%が賛成だと全国民の28%が賛成となる。仮に必要最低投票率が40%だと5%がボイコットすると,前者よりも賛成者が多く投票者の8割もが賛成なのに成立しないということになる。」と付け焼き刃の説明をしていた。
これは説明として不適切で,例えば「国民の28%が賛成」を前提にして,前者の例は賛成票が80%としなければ比較はできない。要するに,逆転現象が起きるということを言いたかったのだろうが,「国民の28%が賛成」を前提にすると「それではどのみち少なすぎる」と批判されることを恐れたのか,単に本人がよく理解していないのか,どちらかであろう。
自信満々の様子で話してはいたが,話の途中で「40%の8割は28%」と口走ったのが,誰かの入れ知恵に過ぎず本人が理解していないことを端的に表している。

それよりも,国民の8割が賛成なのに投票率が40%などということはあり得ない。
国民の意識が十分に高いなら,ボイコットによって不成立に持ち込むためには,賛否が拮抗していて,しかも反対者がこぞってボイコットできるだけの強い意志を持っていることが必要である。
それほど反対が強いなら,ボイコットしなければ僅差となるはずであり,憲法改正を決定するには十分に国民の理解を得られていないということである。

最低投票率規定を設けようとしない自民党は,せっかく固めた2~3割程度の組織票を,反対派の数%のボイコットに無駄にされることを恐れているのではないかと思うのだが,どうだろうか。

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2007年5月 6日 (日)

従軍慰安婦問題を日本政府は軽くいなせば良いのではないか?

従軍慰安婦に関する話題がいろいろと取り沙汰されている。

自分自身は,従軍慰安婦問題に関して,確証ある情報を持っているわけではないので,それが当時どういうものであったか,何も語ることはできない。
しかし,それがどういうものであったにせよ,今さら日本が謝ったり賠償したりする必要はないと考える。
歴史を振り返るとき,従軍慰安婦問題程度のことは,大した問題ではないだろう。現代的な国家が形成される途上の歴史における事柄について,現在も構造的に影響が残っているようなことではない小さな問題について,関わったひとりひとりの人間に同情していてはきりがない。

しかしながら,外交の場で,上のような考え方を露骨に表明するかどうかは別問題であろう。

この問題に関しては,国内に敵が多い。日本国民が,上記のような考え方で一致団結できるなら,対外的にも突っ張って構わないと思うが,国内に問題を蒸し返そうとする勢力が多いため,それらに攻撃材料を与えてしまい,諸外国もそれに乗じて攻撃をかけてくるため,利益は少ないと思う。

河野談話,村山談話で,対外的に謝罪の意を既に表している。また,先日,最高裁判決で,従軍慰安婦の存在を認めながらも国家として賠償する必要はないとの判決も出された。
過去の事実はどうあれ,もうこの問題はほぼ「けり」がついている。

別に,弱気な外交をするべきと言うのではない。しかし,この問題で目くじら立ててあれこれ論争するよりも,「謝った。しかし具体的な償いはできない。」,それで軽くいなして行くのが賢明ではないかと思うのだが,どうだろうか。

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