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2007年5月15日 (火)

自民党はなぜ国民投票法に最低投票率規定を設けようとしないのか?

自民党の保岡興治氏が,先刻,報道ステーションで国民投票法案に最低投票率の規制を設けない理由としてボイコットの問題を挙げていたが,その説明の中での例で投票率が35%と40%の場合を想定していた。このことに,自民党の思惑が見えるのではないだろうか。

政府が,真摯に憲法改正について国民に説明し,賛否に関わらず国民の関心を十分に引き起こせば,投票率が40%ということはないであろう。
自民党は,民放や公務員労組,教員労組などの口を封じ,普段から政治に無関心な国民は家で寝ていてもらい,投票率は低くして,その少ない投票を関連団体の組織票で固めてしまおうとしているのだろう。
野党や,自分のような最低投票率規定を求める国民は,それを危惧していると考える。

保岡氏は,「投票率40%で賛成票がその60%だと全国民の24%の賛成となる。投票率が35%でその80%が賛成だと全国民の28%が賛成となる。仮に必要最低投票率が40%だと5%がボイコットすると,前者よりも賛成者が多く投票者の8割もが賛成なのに成立しないということになる。」と付け焼き刃の説明をしていた。
これは説明として不適切で,例えば「国民の28%が賛成」を前提にして,前者の例は賛成票が80%としなければ比較はできない。要するに,逆転現象が起きるということを言いたかったのだろうが,「国民の28%が賛成」を前提にすると「それではどのみち少なすぎる」と批判されることを恐れたのか,単に本人がよく理解していないのか,どちらかであろう。
自信満々の様子で話してはいたが,話の途中で「40%の8割は28%」と口走ったのが,誰かの入れ知恵に過ぎず本人が理解していないことを端的に表している。

それよりも,国民の8割が賛成なのに投票率が40%などということはあり得ない。
国民の意識が十分に高いなら,ボイコットによって不成立に持ち込むためには,賛否が拮抗していて,しかも反対者がこぞってボイコットできるだけの強い意志を持っていることが必要である。
それほど反対が強いなら,ボイコットしなければ僅差となるはずであり,憲法改正を決定するには十分に国民の理解を得られていないということである。

最低投票率規定を設けようとしない自民党は,せっかく固めた2~3割程度の組織票を,反対派の数%のボイコットに無駄にされることを恐れているのではないかと思うのだが,どうだろうか。

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