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2007年6月 4日 (月)

5000万件の年金記録が宙に浮いたのは労組のせいか?

5000万件の年金記録が宙に浮いた問題で,社保庁の労組を責める論調が見られる。
確かに,コンピュータの導入などの業務の合理化の動きに対して,業務量が減ることによる定員削減を危惧して反対するなどの運動もしていたようであり,このような運動はどのような観点から見ても行き過ぎだと思う。

しかし,スト権のない公務員労組に対して,幹部がそれほど組合のいいなりになる必然性があるとは思えない。
幹部も,公共サービス向上よりも面倒を起こしたくないという保身の意識の方が先に立っていたのではないだろうか。
また,年金記録が宙に浮いたのは,公務員全体の体質によるものであって,労組の問題ではないのではないだろうか。

公務員の体質を作るのは政府および高級官僚であって,末端の公務員は,自らの置かれた環境に適応しているということではないかと思う。
例えば,チェーンの飲食店で,会社によって店員の対応の良いところと悪いところがあるだろう。その場合,対応の悪い店は,若いアルバイトの店員などに最も大きな責任があるのだろうか。
良い対応のできる店員を育てられない,会社のシステムに問題があるのではないだろうか。
自分を甘やかしてはいけないのは万人の持つべき基本姿勢だと思うが,人を雇う人間が,雇われる人の心懸けに頼ろうとするのは間違いであろう。

決して,そのような環境に甘える末端公務員を良しとするつもりはないが,末端公務員に責任を押しつけて自らの身は守ろうとしているのであれば,そのような政治家や高級官僚は極めて卑怯だと思う。

また,実際は45分ブラウン管を見つめて作業をしたら,15分は他の作業をして目を休めるという,当時としては当たり前の条件に関して,あたかも45分働く毎に15分休憩することを労組が要求したかのように報道されているのを見るが,これも与党や大企業の立場に立ったマスコミの,組合敵視を煽るための印象操作としか思えない。

労組の姿勢にも行き過ぎの面はあるが,現在の与党の姿勢は,それをことさらに論って,労組つぶしと民主党批判の誘導を図っているとしか思えないのだが,どうだろうか。

[記事作成後にTBさせて頂いたブログ]
公務員のためいき 5千万件の年金記録漏れ

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