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2007年10月10日 (水)

小沢一郎氏の憲法解釈は間違っているのではないか?

月刊誌「世界」が,民主党代表小沢一郎氏の「今こそ国際安全保障の原則確立を――川端清隆氏への手紙」と題した一文を掲載した。
自分はこの文章を読んでいないが,「伊藤真のけんぽう手習い塾」というサイトから孫引きさせて頂けば,

「個々の国家が行使する自衛権と、国際社会全体で平和、治安を守るための国連の活動とは、全く異質のものであり、次元が異なるのです。国連の平和活動は国家の主権である自衛権を越えたものです。したがって、国連の平和活動は、たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に牴触しない、というのが私の憲法解釈です。」

と小沢氏は述べているとのことである。

これは,「アメリカでならマリファナを吸って良い」というのと似た理屈ではないだろうか。

まず,自分の感情的な感想を言わせて貰えば,例え国連の平和活動に参加しての武力行使であっても,それは世界のどこかに日本に敵意を抱く勢力を生む行為であり,国連が絶対的な正義でない以上,そのような勢力によって日本国民が危険に晒されることは避けるべきだと思う。

そして,自分は法律の専門家ではないが,単純に考えて小沢氏の論理は間違っているのではないかと思う。
憲法第9条第2項には,

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

とある。
「戦力を保持しない」のであって,無理はあっても自衛隊の装備はあくまで隊員自身および他の国民を守るためにだけ使用されるもの,つまり警察官の拳銃の延長のようなものという解釈によって,ぎりぎりで存在しているものだと考える。
つまり,元より国外で使用できるような戦力,武力はわが国には存在しないということだと理解する。

一国民が自らの意志で,国連や他国から供給される武器を持って平和活動に参加するのは,フランスの外人部隊に参加するようなものであって本人の勝手である。
しかし,自衛隊員が政府の命令によって自衛隊の装備を携えて,武力行使の可能性を許容した上で平和活動に参加するのは,自衛隊の装備を「戦力」に変えるものであって,憲法に明らかに違反する行為ではないかと思うのだが,どうだろうか。

なお,自分は政権交代を期待しているので,小沢氏には徹底した憲法遵守の姿勢を貫いて貰いたいと思う。

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コメント

この憲法解釈が、WontBeLong さまと小生と、根本的に意見を異にしているところだと思います。
小生は、護憲派 でも 改憲派 でもなく 棄憲派 です。つまり、主権や国益を守れないような憲法は捨てるべきだという考え方です。しかし、さすがにこの考え方は同意を得るには難しいと思っています。
また、棄憲を考えているから憲法を遵守しなくてもよいとは思っておりません。憲法が機能している以上、それを遵守することは国民の義務であることは、明白です。
さて、小沢さんの考え方は、国連決議と各国の憲法とでは範疇が違うので、抵触しないという考え方だと思います。
彼の考え方をよく読むと、屁理屈を言っているのではなくて、彼の信念に基づいているものだと感じます。
彼は、憲法を遵守しなくてもよいなんて言っておりません。
国際貢献をするならば、憲法を後ろ楯にして、血を流すことを拒否する姿勢はいかがなものかと。
分かりやすく言えば、町内会の一斉道路清掃の時に、皆が参加しているのに自分だけカネを払って不参加を続けることは許されることでしょうか ?

投稿: あらま | 2007年10月11日 (木) 08時24分

あらま さん,こんばんは。
民主党の小沢氏の意見を,アンチ自民の私が批判し,自民党支持の あらま さんが支持するという捻れた状況がこのように発生していることことからも,私は小沢氏が今この意見を発することの真意がよくわかりません。
それはさておき,町内会の道路清掃に,何らかの正当な(ここが判断の分かれるところでしょうが)理由で参加できない人が,適切な金額で参加に替えることは現実社会でもよくあることではないかと思います。
まあ,この辺が あらま さんのような立場を取る人と私のような立場を取る人の根本的な意見の違いでしょうから,どうしても議論は平行線になってしまうと思いますが。
いずれにしても,憲法に一度「永久に」と謳ったことの重みは尊重するべきだとは思います。

投稿: WontBeLong | 2007年10月11日 (木) 22時50分

小沢さんの考えというのが確固たるものとは思えません。彼は政局を泳ぐのが身上なので言葉尻をとらえて小沢氏の精神分析(?)をしても意味がないと思います。

投稿: 佐為 | 2007年10月13日 (土) 23時15分

佐為 さん,コメントありがとうございます。
あらま さんのブログで時々ご意見は拝見しております。
一度,貴殿のサイトをゆっくり拝見したいと思います。
さて,小沢さんですが,なるほどそうですね。
この意見が今後どのように「うまく泳ぐ」ことにつながるのか見ていたいと思います。
後になって,「なるほど」と思うのかも知れませんね。

投稿: WontBeLong | 2007年10月14日 (日) 12時45分

私は小沢一郎氏の意見に賛成です。
日本にっとての国際貢献は、世界から孤立してしまい、結果として戦争へと突き進んでいった過去の過ちを繰り返さない為にも大変重要です。
しかし、各国が行っている国際平和と秩序の為の活動には当然ながら軍事力を含むものが含まれており、特に日本以外の主要国はその活動の中で犠牲者も出しているのが現実です。

現在、この状況下で、日本がどんな国際貢献が出来るかを考えている訳ですが、例えば、その軍事力の対象となる国や組織の立場に立って考えてみると良いと思います。
自身(例えばアフガンやイラク)に軍事力が向けられている時、それが一国(アメリカ)の主張で武力行使が始まったのと、国際社会(国連)の同意によりそうなったのでは、受け取り方に大きな違いがあるように思います。
やはり、国際社会での紛争解決には少なくとも後者の形式を取るべきであり、例えそれが給油などの後方支援であっても日本が前者の活動に参加すべきではないと私は思います。
なぜなら、攻撃を受けている死者を出している国の人にとっては、その軍事力に給油などの後方支援をしている国もやはり戦争参加国にしか見えないのではないでしょうか。

最終的には、小沢氏が言っているように、各国の参加する世界の警察としての国連常備軍が創設され、その活動は個別の国の主権の発動ではなく、各国の総意(国連決議)によってのみ行われるのが良いと思います。
ただ、小沢氏も指摘している通り、現状での国連は完全に国際社会の意見を完全に反映している訳ではないと言う問題があります。
しかし、現時点でそれに変わる組織や合意の方法が無い事は事実であり、そこからスタートするのが世界平和に向けて一歩を進める事になると思います。

投稿: 通りすがり | 2007年10月14日 (日) 17時37分

通りすがり さん,コメントありがとうございます。
国連軍への日本人の参加者が,個人としての志願者であれば問題ないと思うのですが,自衛隊から派遣されるのでは,一時的に首相の指揮下から離れるとはいえ,日本国としての活動の一部であることには違いないと思います。
国連に不完全さが残る以上,わが国がわが国なりのスタンスを貫くことは,国際社会において必ずしも非難されることではないのではないかと思います。

投稿: WontBeLong | 2007年10月14日 (日) 22時29分

WontBeLongさんこんばんわ
「自衛隊から派遣されるのでは(中略)日本国としての活動の一部であることには違いないと思います。」とのご指摘について。
確かに、小沢氏も同様の指摘をしており、彼の著書「日本改造計画」で、その場合には自衛隊とは別組織として編成される事が望ましいと述べています。
以外な考え方の類似が興味深く再度返信してしまいました。

いずれにしても、日本が無原則に軍事力を海外に派遣する事無いよう、今回の事で国民的議論が深まる事を期待しています。
では、おやすみなさい。

投稿: 通りすがり | 2007年10月15日 (月) 02時33分

通りすがり さん,こんばんは。
>自衛隊とは別組織として編成される事が望ましいと述べています。
なるほど,志願者のみから成り,日本に属する組織ではなく国連に属する日本ブランチのような組織であれば,ぎりぎり,今の自衛隊と同じくらいにぎりぎりで憲法内で存在できそうな気もします。
う~ん,ちょっと考え込んでしまいました。

投稿: WontBeLong | 2007年10月15日 (月) 23時06分

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