”世界のナベアツ”の『アホになる』芸は障害者差別か?
「世界のナベアツ」こと渡辺鐘(わたなべあつむ)氏の「3の倍数と3の付く数字の時にアホになる」芸について取り沙汰されている。
BPOに対して視聴者から「この芸は障害者や顔面神経麻痺の人の気持ちを考えれば不適切である」という意見が寄せられたことが発端となっているようである。
自分は,今日偶然このことを知ったが,「同じことを考える人が他にもいたのか」と思った。
この意見は言葉の選び方が難しいので,自分はこれまで妻以外の人に話したことはなかった。
ネット上の論調をパラパラと見たが,概ね,視聴者の意見に対して批判的である。
批判の論旨は,「障害者を差別する意図はない」,「芸として面白い,高度である」,「テレビで変な顔をしてはいけないのか」などであった。
彼自身に,障害者を差別する気持ちはないだろうから,それを問題にするのは無意味である。あくまで結果を問題にするべきである。
また,「3の倍数と3の付く数字に即座に反応する」こと自体は,面白みもあるし,真似をすることが頭の体操になることも確かであるが,そのことと「障害者差別につながるかどうか」とは無関係である。
問題は,「アホ」と,あの表情,仕草を同一視することである。
あの芸は,他の数字をカウントするときの気取った顔,仕草と,3関係の数字をカウントするときの対極的な顔,仕草が芸の本質である。
面白い顔,面白い仕草の表現方法は無限にある。彼自身,他のバージョンも持ちネタにしている。
なぜ,「アホ」であり,あの顔,仕草なのか。
坂田利夫氏が「アホの坂田」を芸にしているが,坂田氏の場合,リアリティーのない「アホさ」を表現している。現実の世界にあのような人物はまずいない。
しかし,「ナベツネ」氏の表現はリアルすぎる。現実社会でも,同様の顔,仕草をする人を頻繁に目にする。
本人に悪気はないのであろうが,「アホ」の表現方法としてあのような選択をした浅はかさを責められるのは仕方のないことではないかと思うのだが,どうだろうか。
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